生育力保存-女性です

排卵誘発剤により更年期が早くきませんか

いいえ、女性が生まれた時点に持っている卵子の個数は、数十万個です。
思春期から毎月生理１日目に、両側の卵巣から数十個の卵子を運び出します。
薬の補充がなければ、体内で分泌される女性ホルモンは、1-2個の卵子しか成熟させることができません。成熟しない卵胞は自然に消失します。
排卵誘発剤は、ホルモンを補充し、全ての卵子を成熟させ採卵できるようにしているので、卵子量に影響したり更年期が早く来ると言うことはありません。

卵子の凍結保存が可能な期間はどのくらいですか

卵子を凍結した後、液体窒素(-196℃)の安定した環境の中で長期保存しますので、技術的な面では保存期限はありません。

いくつ卵子を凍結保存すれば足りますか

アメリカの学者が分析した多くの文献により得られた結果を見ると、出産率は年齢の増加に伴い明らかに下降する傾向があり、4個の卵子を融解したとすると、30歳の女性の出産率は22.7％ですが、35歳の女性では17％に下がり、更に40歳以上となると12％にすら達していません。

年齢による成熟卵の凍結保存数は以下の通りです：

年齢	35歳以下	35~38歳	39~40歳	40歳以上
成熟卵子	10個	15個	20個	20個以上

採卵回数はどのように決定しますか

40歲以上/卵巣機能が衰えている場合は、
1回の卵子凍結治療で、通常は5個以下の卵子が凍結できます。

35歳以下/卵巣機能及び排卵誘発が正常の方は
通常1回の採卵から10個程度の卵子が凍結できます。

凍結精子を使用した場合、受精率と妊娠に影響がありますか

当院は、日本Kuwayamaガラス化凍結技術を採用し、
2009年11月に初の凍結卵子による妊娠に成功しました。日本Kuwayamaグループの卵子融解成績は：
アメリカの雑誌 Fertility & Sterility（Vol.89,No6）に掲載されています。

卵子数	生存率	受精率	D2の良い胚	胚盤胞率	妊娠率	着床率
231個	96.9%	76.3%	94.2%	48.7%	65.2%	40.8%

本研究は、卵子のドナーと卵子提供を受ける女性を対象にしています。凍結卵子融解の妊娠率は65.2%、着床率は40.8%にも上ります。ですから、凍結卵子は妊娠に影響を与えないと言えます。

当院は2012年台湾生殖医学会において、凍結卵子の成功率は新鮮卵子と同等であるという結果を発表しました。